再演 丸田洋渡

 再演  丸田洋渡

葉書くる花過ぎとこしえのダンス

芍薬とその周辺が思いだされる

むかしほど細かく見えて作り雨

白玉や空を初めて見たときのこと

そのころの草矢眩しく電気を感じる

くらやみにおける白蛾に似て脳は

わたしより前の記憶の水中花

鷺になり光を追う点滅のさなかに

羽と天秤くらがりを鮎なめらかに

ただ一人祭のなかで思いだした

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