おもかげ 平野皓大
大川のゆらゆら灯す昼障子
凩が美味き魚をもたらせし
皸や温のコーヒー缶を得て
雪の日を歩けど廓は昔なり
燃えさうな匂ひの酒よ枯柳
湯豆腐や好いたる人の俤も
電力のくもり一面雪見酒
飲食の暖簾をぬけて息白し
あかあかと宴の色や暦売り
ぬけがらの白の鼻歌置炬燵
短詩系ブログ
おもかげ 平野皓大
大川のゆらゆら灯す昼障子
凩が美味き魚をもたらせし
皸や温のコーヒー缶を得て
雪の日を歩けど廓は昔なり
燃えさうな匂ひの酒よ枯柳
湯豆腐や好いたる人の俤も
電力のくもり一面雪見酒
飲食の暖簾をぬけて息白し
あかあかと宴の色や暦売り
ぬけがらの白の鼻歌置炬燵