丈夫 平野皓大

 丈夫  平野皓大

望の夜の枯山水に生あれや

鬼すすき下痢の幻なる流れ

朝露のいつまで丸し雲作り

風の旬ここに風ある大花野

晩秋の住みよき膝を整ふる

四阿のこころ丈夫に月掬ふ

玉子酒神は昆布の遊びなの

十一月閉店が紙いちまいで

地下る寒き姿となりながら

竹馬のうしろ姿を電車から

 *地(つち)

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