火の丈 柳元佑太
春は名のみの墨滴に溺れし蚊
竹の秋僧多くして寺静か
火の丈を吹いて育てし蕨かな
花冷や鴎飛び交ふ山ふもと
花夕の流れげむりも雨意のさま
として受け取る春星の遅延光
木の眩暈朝日が夜を阻却せり
春雷や飯少量を茶漬とし
ありふれて雨降る日々や蕗薹
その記憶皐月岬のものならん
短詩系ブログ
火の丈 柳元佑太
春は名のみの墨滴に溺れし蚊
竹の秋僧多くして寺静か
火の丈を吹いて育てし蕨かな
花冷や鴎飛び交ふ山ふもと
花夕の流れげむりも雨意のさま
として受け取る春星の遅延光
木の眩暈朝日が夜を阻却せり
春雷や飯少量を茶漬とし
ありふれて雨降る日々や蕗薹
その記憶皐月岬のものならん