市 平野皓大
下町の寒さを云へる二階かな
ゆふ寒や竿はなれゆく隅田川
鴨過ぎてエレベーターの中透けて
行く年の縦横部屋の並びをり
仲見世をながれてたまる年忘れ
濁々とふるへる牡蠣の火にあれば
火を浴びて牡蠣は世の花壺に花
信楽のふぐり拭かれて山眠る
鬼がはら鯛焼の餡甘きこと
暮市の値段楽しや眺めゆく
短詩系ブログ
市 平野皓大
下町の寒さを云へる二階かな
ゆふ寒や竿はなれゆく隅田川
鴨過ぎてエレベーターの中透けて
行く年の縦横部屋の並びをり
仲見世をながれてたまる年忘れ
濁々とふるへる牡蠣の火にあれば
火を浴びて牡蠣は世の花壺に花
信楽のふぐり拭かれて山眠る
鬼がはら鯛焼の餡甘きこと
暮市の値段楽しや眺めゆく