手品 吉川創揮

手品   吉川創揮

鳥影の通過の夏の川模様

蟻行くを指歩かせて附きにけり

抱く膝に金魚一匹づつ泳ぐ

手中にも神様のゐる夜店かな

よもつひらさかバナナの皮の熟れてある

陰翳を束ねダリアや君に合ふ

海いちまいハンカチ散るは咲くやうに

夏蝶は対称で耳打ちし合ふ

記憶殖やす日記に羽虫潰れある

秋近し鳩の顔つき一列に

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