龍太忌  柳元佑太

 龍太忌  柳元佑太

春愁の光の鹿を射殺しつ

龍太忌や花は性器をあらはとす

春晝の雄蕊を魔羅と思ひ見つ

情欲や空に花粉の河のあり

太陽に金絲の殖ゆる花粉かな

花粉吸ふ快樂にくさめ夥し

杉花粉えろすたなとす現とす

龍太忌や花粉症をば囃しける

眼球も花粉刑なれ龍太の忌

三寒の四溫殺しや裸婦の服

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