木の痾 丸田洋渡
木々の木の葉の葉脈のつめたい痾
木が傾くと氷山もそのように
陽ぐるいの木が聞いている春の雪
のどかさや鳥に通じる木の符丁
ある日ある昼木はみずからを鳥瞰する
ひかる針みちる囀ひろがる木
春霖や朽ちていくことにも慣れて
花ふぶき木が占めている実の応答
火に人にいつか消されて花曇
*
椅子が春こもれびに木に戻りだす
短詩系ブログ
木の痾 丸田洋渡
木々の木の葉の葉脈のつめたい痾
木が傾くと氷山もそのように
陽ぐるいの木が聞いている春の雪
のどかさや鳥に通じる木の符丁
ある日ある昼木はみずからを鳥瞰する
ひかる針みちる囀ひろがる木
春霖や朽ちていくことにも慣れて
花ふぶき木が占めている実の応答
火に人にいつか消されて花曇
*
椅子が春こもれびに木に戻りだす