水雲 平野皓大

 水雲 平野皓大

煙らせてあり北国の春らしく

北へゆく旅情に似たる土筆かな

杉の花即身仏の歯はいづこ

ゆゑにいま近影撮らん磯遊び

穴出づる鰐うららかに叩かれし

春愁の蟹剥くときはちからづく

釜飯をゆつくりと蒸す春の月

この国はどこも麓で大朝寝

朝風呂を出でて水雲の噛みごたへ

苗市の玉蒟蒻の濃くありぬ

暗き戸の元禄餅や雛まつり

溝を澄むつめたい水にクローバー

菜の花の寺より便り送りたし

春昼を吠え回つたる寺の犬

日永なり三世の果ては此処がよし

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