正面 吉川創揮
冬木の輪郭のありあまる乱立
砂時計冬の日にこの響きかな
落葉掃く時々に蛾の翅や腹
霜夜部屋そのままが液晶にあり
十二月扉の中に鍵の鳴る
空風にひらめく建築の途中
窓拭きのこんなにも冬夕焼かな
雑然と蒲団干されて向かいが家
雪二人うつとり黙りゐたりけり
後ろの正面の前にある枯木
短詩系ブログ
正面 吉川創揮
冬木の輪郭のありあまる乱立
砂時計冬の日にこの響きかな
落葉掃く時々に蛾の翅や腹
霜夜部屋そのままが液晶にあり
十二月扉の中に鍵の鳴る
空風にひらめく建築の途中
窓拭きのこんなにも冬夕焼かな
雑然と蒲団干されて向かいが家
雪二人うつとり黙りゐたりけり
後ろの正面の前にある枯木